事業紹介

バイオマス等再生可能エネルギーの取扱い


秋里下水処理場バイオマス発電所

秋里下水処理場バイオマス発電所は、鳥取市秋里下水終末処理場内に消化ガス発電設備を設置し、株式会社とっとり市民電力が鳥取市より購入した消化ガスを、とっとり市民電力より発電事業者として指定を受けた鳥取ガス株式会社が供給を受け、発電事業を行うものです。

■事業スキーム

事業スキームの図

■事業概要

施設名称 秋里下水処理場バイオマス発電所
設置場所 鳥取県鳥取市秋里903外(鳥取市秋里下水終末処理場内)
事業主 鳥取ガス株式会社
発電開始 2017年11月
事業期間 20年
発電出力 200kW(25kW×8台)
消化ガス消費量(予定) 約850千 N㎥/年(予定)
年間発電量(予定) 約140万 kWh/年(一般家庭390世帯分)
設備フロー

設備フローの図


消化ガスとは
下水処理場では、下水から汚れを取り除く過程で発生する汚泥中の有機物を消化槽の中で発酵させます。発酵させることで汚泥の減量化、質の安定化を図るとともにメタンを主成分とするガスが発生します。この汚泥が発行する際に発生するガスを消化ガスといい、メタン濃度は約60%です。

■バイオガス発電の仕組み

❶消化槽
下水処理場で濃縮された汚泥を加温・攪拌し、菌類の働きを利用して、有機物を分解し、バイオガス(消化ガス)を発生させます。

❷汚泥熱交換器
消化槽内の汚泥が循環し、バイオガスコージェネや温水ボイラーで温められた温水と熱交換します。

❸脱硫装置
消化ガス中には有毒な硫化水素が含まれます。硫化水素は配管やエンジンの部品を腐食させるため脱硫装置で10ppm以下に除去します。また、硫化水素は燃焼するとSOx(硫黄酸化物)を生成し、金属の腐食や酸性雨の原因となります。

❹ガスホルダ
脱硫装置を通ったバイオガス(消化ガス)を貯留します。バイオガスはバイオガスコージェネや温水ボイラー、汚泥焼却炉の燃料に利用されます。

❺余剰ガス燃焼装置
バイオガスを使い切れない場合や燃料消費ができないときにバイオガスを燃やします。二酸化炭素の25倍の温室効果があるメタンガスを大気中に放出しないよう燃焼処理します。

❻シロキサン除去装置
エンジンに悪影響を与えるシロキサンを除去します。シロキサンはシャンプー等の洗剤に含まれ、バイオガスコージェネのエンジンに入ると、シロキサンが堆積し、エンジンのさまざまな場所にダメージを与えます。

❼バイオガスマイクロコージェネレーション
バイオガス(消化ガス)を燃料として、エンジンを運転し、電力と熱を供給します。発電した電力はとっとり市民電力が需要家へ売電し、熱は消化槽の加温に有効利用します。
さらに、バイオガスは再生可能エネルギーに分類され、地球規模では大気中の二酸化炭素の量を増やしません。これをカーボンニュートラルと呼びます。